さんずいへんに延と書く「涎」は何と読みどのような意味があるのでしょうか。
今回は、「涎」の読み方と意味について解説します。
さんずいへんに延で「涎」の読み方
「涎」の読み方は音読みでは「セン」「エン」「ズイ」、訓読みでは「よだれ」です。
「涎」の意味や解説
「涎」とは、「口内に分泌される液体が口の外にこぼれでたもの」を指す言葉です。
動物の口の中には口内の乾燥防止や食物の消化促進に効果を発揮する液体が分泌されています。
口内で分泌される液体のことを「唾液」といい、口から外にこぼれ出た唾液を指す言葉が「涎」です。
唾液の俗称は状態によって変わり口の中にあるものや吐き出したものは「つば」と呼ばれ、口からしたたり落ちるように垂れている状態を「よだれ」といいます。
一般的に「涎」は無意識のうちに口からこぼれ出るものに対して用いられる表現です。
唾液が分泌される条件はいろいろありますが「涎」は欲求に従って分泌され口からこぼれ出た唾液を表します。
食欲を刺激する匂いを嗅いだり美味しいものを見たり欲しかったものに所有欲を刺激されたりなど欲求の現れとして出る唾液が「涎」です。
「涎」の熟語での使い方や使われ方
・『垂涎』【すいぜん】
「とても欲しいこと」を意味します。
どうしても手に入れたいと熱望するくらい強く欲しがる気持ちを表す言葉で、よだれを垂らすほど所有欲を刺激される様子に由来する表現です。
一般的には食べ物や飲み物など食欲に対する刺激に対しては用いられず、骨董品や宝飾品など物品に対する所有欲を示す表現です。
・『流涎』【りゅうぜん】
「唾液の分泌量が多すぎて口から流れ出てしまうこと」を指します。
唾液の分泌過多によって起きる症状で深刻な病気の症状としても見られます。
まとめ
「涎」はとても身近な意味を持つ言葉です。
素敵な表現でも使われるのに言葉の持つ意味を正しく理解しておきましょう。