「美術館」と「博物館」はどちらも展示されているさまざまな物品を見学できる施設ですがどのような基準で区別されているのでしょうか。
今回は、「美術館」と「博物館」の違いを解説します。
「美術館」とは?
「美術館」とは、「美術作品を収集、展示する研究施設」です。
「美術館」の使い方
絵画や彫刻、工芸品など美術作品を収集、保管し一般の人に向けて展示する施設を指します。
収集対象になるのは芸術を目的に制作された美術作品です。
展示するだけでなく美術作品の研究や保存も重要な目的で、古い作品を修復にして劣化を防いだり貴重なコレクションの散逸を防止したりなど美術を守る役割も担います。
「博物館」とは?
「博物館」とは、「学術的に価値が高い資料を収集、展示する研究施設」です。
「博物館」の使い方
自然科学や人類文化、歴史や産業など学術的な価値が認められる品物や資料を収集し多くの人に公開する施設を指します。
学術的に貴重で価値が高い品物を調査し研究を進めるのも役割の1つです。
「美術館」と「博物館」の違い
「美術館」と「博物館」は「収集対象」です。
「美術館」は芸術的な価値が認められる美術品のみを収集対象にするのに対し「博物館」は学術的に価値が高いあらゆる品物を収集対象にするという違いがあります。
絵画や彫刻なども学術的に高い価値を持つ品物であり、分類上「美術館」は美術品という限定的な分野に特化した「博物館」の一種に当たります。
「博物館」は博物館法という法律によって存在が規定されていますが、博物館法においても「美術館」は「博物館」の一種という位置付けです。
「美術館」の例文
・『美術館に絵画展を見に行く』
・『美術館でピカソ展が開催されている』
「博物館」の例文
・『博物館には骨格標本が展示されていた』
・『博物館に収蔵するべき貴重な品物だ』
まとめ
「美術館」と「博物館」は研究対象の違いで区別されます。
法律的には同じものとして扱われますが一般的には区別することが多いので覚えておきましょう。