この記事では、「コブシ」と「モクレン」の違いを分かりやすく説明していきます。
「コブシ」とは?
「コブシ(辛夷・拳)」とは、モクレン科モクレン属に分類されている落葉高木のことを言います。
樹高は5mから20mくらいで、幹の太さは径20㎝から60㎝程度あります。
日本の北海道から九州と、済州島に分布しています。
「コブシ」の開花時期は、3月から4月頃で、葉ができる前に花が咲きます。
花は6弁花の白色で、やや香りがあります。
9月から10月頃に、実がなり、赤い種子は、野鳥によって散布されます。
葉は秋に黄葉し、10月から11月が見頃となります。
「コブシ」のつぼみは、生薬の「辛夷」として、薬用になります。
「モクレン」とは?
「モクレン(木蓮・木蘭)」とは、モクレン科モクレン属に属している落葉低木、または小高木のことを表しています。
原産は中国で、樹高は3mから4mほどあります。
3月から5月頃に、葉がつく前に、紫色の花が咲きます。
実がなる時期は8月から9月頃で、中に赤い種子があります。
「モクレン」のつぼみは、生薬の「辛夷」として利用される他にも、観賞用として出回っています。
「コブシ」と「モクレン」の違い
「コブシ」と「モクレン」の違いを、分かりやすく解説します。
「コブシ」は花が開ききりますが、「モクレン」は上向きで開ききりません。
また、「コブシ」の花は白色ですが、「モクレン」は紫色で、「コブシ」よりもやや大きい花です。
「コブシ」と「モクレン」にはこれらのような違いが見られます。
まとめ
「コブシ」の別称には、「タウチザクラ(田打桜)」、「タネマキザクラ(種蒔桜)」などがあります。
また、「コブシ」の英語表記は「kobus magnolia」、「kobushi magnolia」などになります。
そして、「モクレン」には、「シモクレン(紫木蓮・紫木蘭)」、「モクレンゲ(木蘭花)」などの別名があります。
さらに、「モクレン」は英語で「Mulan magnolia」、「lily magnolia」などと表記します。
そして、漢名では「コブシ」は「日本辛夷」、「モクレン」は「辛夷」と表記します。
「コブシ」、「モクレン」、それぞれの言葉の意味や違いを知ることで、より適切に使えるようになるでしょう。