「ネコノメソウ」という花をご存じでしょうか。
湿った場所を好むため「ミズネコノメソウ」とも呼ばれる、日本や中国、朝鮮半島原産のユキノシタ科ネコノメソウ属の多年草です。
優しい黄緑の葉に同色の目立たない小さな花を付ける山野草で、登山家の目を和ませてくれる存在です。
今回はそんな「ネコノメソウ」の花言葉について詳しく見ていきましょう。
「ネコノメソウ」の花言葉「気移り」
「ネコノメソウ」の花言葉ひとつめは「気移り」です。
「ネコノメソウ」を漢字で書くと「猫の目草」、そこから猫の目のように気分が変わるという花言葉になりました。
「ネコノメソウ」自体は気の多さとは無縁そうな控えめな姿をしているので、なんだか可哀そうになる花言葉です。
「ネコノメソウ」の花言葉「誠実」
「ネコノメソウ」は北海道から九州まで分布し、山野の谷間や森林の湿った場所に自生しています。
花弁を持たず、萼が雄蕊を包むように立ち上がる姿が着飾らない人柄に見えるため「誠実」という花言葉が与えられました。
花は目立ちませんが、春先の色味が少ない山中に明るい緑の葉が群生しているさまは非常に美しく目を引く光景です。
「ネコノメソウ」の花言葉「謙虚」
「ネコノメソウ」の目立たない姿から「謙虚」といった花言葉も付けられました。
「ネコノメソウ」の中には絶滅危惧種に指定されているものもありますのでプレゼントには向きませんが、静かに咲いている姿をみるとそのいじらしさに胸を打たれます。
「ネコノメソウ」の名前の由来
「ネコノメソウ」の名前の由来は花ではなく、成熟した実の形から来ています。
種を多く包んで縦長に割れる実が、瞳孔を細めた猫の目に似ているためこの名が付けられました。
花も実も非常に小さいため、その「猫の目」を見たい方はそっと屈んでのぞき込んでみてください。
「ネコノメソウ」の種類
「ネコノメソウ」にはたくさんの種類があります。
可愛らしい白い花を付ける「ハナネコノメソウ」、金色の花を付ける「コガネネコノメソウ」、岩の隙間でも育つ「イワボタン」、また見た目が汚れてみえるせいで「ヨゴレネコノメ」という名を付けられたものもあります。
山野で「ネコノメソウ」の爽やかな緑を見つけたら、どんな種類なのか調べてみてくださいね。
まとめ
「ネコノメソウ」の好む環境はなかなか栽培には難しく、手元で育てるのにはハードルが高い植物です。
春の山歩きのときなど、少し湿った半日陰に緑の絨毯を見かけたら「ネコノメソウ」の名前を思い出してみてください。