この記事では、「釈放」と「解放」の違いを分かりやすく説明していきます。
「釈放」とは?
「釈放」には2つの意味があります。
ひとつは、自由を制限されていたものを解いて、自由にすることです。
特に行動についていいます。
もう一つの意味は、刑事法で、適切な方法で刑事施設に入れられている受刑者・容疑者・被告人などを自由にすることです。
事件があり、疑いをかけられている人がいました。
この人が本当の犯人だった場合、自由にしていては逃げられてしまう可能性があります。
そこで、一旦施設に入れることにしました。
施設に入れられてしまい、自由に外にでることができない状態です。
いろいろ調べた結果、この人は事件の犯人ではないことがわかりました。
もう自由にしても問題がないとはっきりしたので、この人を施設から出しました。
施設から出た後は、自由に動くことができます。
このような行為を意味します。
刑事法にのっとって行われるもので、施設に入れるときなどには適切な対応がされます。
「釈放」の使い方
行動を制限されていたものの、行動を自由にするといった意味で使用をします。
特に刑事法によるものをいいます。
「解放」とは?
行動の自由、考えの自由などの制限を、ときはなして自由にすることです。
特に人間についていいます。
紐で縛られて自由を奪われている動物を、紐を放して自由にすることはあまりいいません。
師匠の話しを聞く弟子たちのことで説明をします。
師匠の話しは非常に長いです。
いいことばかり言ってくれるなら聞いていてもよいと思えますが、ときどきどうでもいい話まですることがあります。
聞いている弟子は「早く帰りたい」と思うことがあります。
しかし、師匠の話しが終わるまでは自由になれません。
長い時間がかかって話が終わり、やっと弟子たちは自由に動けるようになりました。
自由に帰ることもできるのです。
これを「師匠から解放される」「長い話から解放される」と表現します。
今度は親の監視があって、気持ちが緊張していた人のことで説明をします。
この人は常に親の視線が気になり、自分が好きなことをできずにいました。
あることがきっかけで親元を離れることになり、やっと親の視線を気にせずに生活できるようになりました。
もう、視線を気にして緊張することはありません。
これを「緊張感から解放される」といいます。
「解放」の使い方
制限から自由になるという意味で使用をします。
ある状態、考え、事柄などから自由になることを指します。
「釈放」と「解放」の違い
「自由になる」という意味が似ていますが、同じことではありません。
「釈放」は特に刑事法によるものを指します。
「解放」は法律とは関係ありません。
行動だけでなく、考え、状態などについてもいいます。
「釈放」の例文
・『容疑者が釈放された』
「解放」の例文
・『奴隷が解放される』
まとめ
自由になるという意味が似ていますが、一方は特に法律についてを指しており、もう一方は法律とは関係ない点に違いがあります。