社会人になると、あらゆることに気を遣いながら生活する必要があり、特にマナーに関しては注意が必要です。
「失礼の段」も、マナーを強く意識する際に使用されるフレーズであり、これより解説いたします。
「失礼の段」とは?
まずは念の為「失礼」の意味から押さえておきましょう。
「失礼」とは文字通り「礼を失する」という意味で、より詳しく言えば、「礼儀に反する振る舞い」や「軽い謝罪」または「相手の前から去る際の簡単な挨拶」のことです。
一方「段」ですが、「場合」や「(〜の)際」という意味です。
以上のことから「失礼の段」とは、「(相手にとって)自分の失礼な態度や言動がもしあれば」という意味であり、何らかの理由で相手が失礼と感じる可能性を事前に伝え、相手が気分を害することを和らげる目的があります。
「失礼の段」の使い方や使われ方、使うときの注意点
この言葉が、相手が気を悪くすることをできるだけ避けるためのフレーズであることについては触れましたが、当然このフレーズの後には、その仮定を前提に謝罪しておく必要があります。
具体的には、「お許しください」などという表現が、基本的にセットであると考えましょう。
また、基本的に事前に「失礼を予告」する表現でもあるため、安易に使用し過ぎると、失礼な態度を取ることを簡単に考えていると思われてしまう可能性もあるので注意が必要です。
「失礼の段」を使った例文や文章
それでは実際の使用例を挙げてみましょう。
・『失礼の段、お詫び申し上げます』
・『失礼の段、ご容赦ください』
「失礼の段」の類語や言い替え
「失礼」については「無礼」や「非礼」または「不躾」「ぶしつけ」が類語として挙げられます。
「段」については、既出の「際」や「場合」を利用して「あった際には」や「あった場合には」もしくは「(〜が)もしあれば」と言った表現で言い替えましょう。
以上のことから、「失礼の段」の言い替え表現としては、「無礼があった際には」や「不躾がもしあれば」と言った表現が候補となります。
まとめ
「失礼の段」とは、「失礼があった際には」という意味の表現です。
相手にとって失礼な言動や振る舞いをしてしまう恐れがある場合に、事前に謝罪の言葉と共にそれを伝えて、相手の気分の悪化をできるだけ避ける目的があります。
一方で、安易な使用は、失礼な振る舞いをすることについて安易に考えていると思われかねないので避けましょう。
