ビジネスでも、断る場面は出てきます。
そんなときも丁寧な言葉遣いは欠かせません。
「お引き取り願います」を使うことで、敬語表現ながらもしっかりと断りを伝えることができます。
「お引き取り願います」とは?
引き取るには複数の意味があります。
・物を(物質を)自分のところに持って行ってもらう
・立ち去る
この2つはビジネスでも使われます。
物を自分の手元に戻してもらうのは、一度預かったものなどを持ち帰ってもらうときに使います。
立ち去って欲しいときに使う場合もあります。
直訳すると「帰ってください」というシーンです。
この言い方ではいくら相手に非があったり、今後付き合いがないとしてもマナーとして不足しています。
そのため、断る場合でも丁寧な表現として「お引き取り願います」を使います。
「お引き取り願います」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
基本的にポディティブなイメージではとらえられない敬語表現です。
ですから、丁寧であっても相手に言うと関係性が薄れる可能性が大きいと思いましょう。
それでも使う必要があると判断下場合にだけ使うべきというくらい慎重に考えましょう。
また、敬語としては中途半端なので、より丁寧に正しい敬語にすることもできます。
「お引き取り願います」の正しい敬語表現
「引き取る」に丁寧な「お」が付いているので、丁寧な敬語表現になっています。
ここまでは間違いもなく正しい敬語表現です。
次の「願います」はお願いすることなので低姿勢なように感じますが、敬語表現としては一方的な印象です。
決して間違いの使い方ではありませんが、敬語としてはさらに適切な表現があります。
・『お引き取りお願いいたします』
・『お引き取りいただけますか』
・『お引き取りいただきますようお願い申し上げます』
「願います」では丁寧な表現を省略しているので、丁寧さでは低くなり強い表現になります。
末尾を少し変えるだけで、質の良い表現に変わります。
「お引き取り願います」を使った例文
断りの意味での例文
・『本日はお引き取りお願いいたします』
物を戻したいときの例文
・『破損がありましたので、お引き取りいただけますか』
「お引き取り願います」の類語や言い替え
断りの場合は別の表現で伝えることもできます。
例えば「この後予定が詰まっておりますので、あいにく時間が取れません」などです。
暗にもう終わりと気付かせる表現です。
また物を自分の元に引き取って欲しいときには「お持ち帰りくださいませ」と伝えることもできます。
まとめ
「お引き取り願います」は、使ったらその相手とは縁遠くなるぐらいの強い表現です。
ですから正直、使う頻度は多くありません。
しかし、いざというときには、より丁寧な表現と態度で示せるように頭に入れておくと安心です。