「ご教示いただけますでしょうか」とは?
ビジネスにおけるメールや会話での使い方や敬語の使い方を徹底した解釈で以下に詳しく説明します。
「ご教示いただけますでしょうか」とは?
「ご教示」とはその字のごとく「教え示す」ことを言います。
もう少し噛み砕いて言うと、「何かをする方法や手順、手法、手段などを詳しくあるいは具体的に教えること」を意味する言葉です。
ビジネスの場面では「ご教示ください」というフレーズがよく使われます。
「教えてください」を丁寧な表現にしたフレーズが「ご教示ください」です。
ここでは、「いただけますでしょうか」という語句が「ご教示」の後ろについています。
この語句は「いただく」「ます」「でしょうか」の3語で構成されています。
ここでの「いただく」は「~してもらう」の謙譲表現で、「いただく」は他の動詞を補う役目を持つ補助動詞です。
よって、「ご教示いただく」は「教えてもらう」という意になります。
「ます」は「する」の丁寧な表現、「でしょうか」は「だろうか」の丁寧な表現です。
最後尾の「か」は疑問の終助詞となります。
ちなみに「ます」と「でしょうか」という2つの丁寧語があるため」、二重敬語ではないかという不安が出てきます。
ところがこの表現は「ます」に「でしょうか」を添えた表現であり、1つの言葉に対して敬語を二重に使用しているとは考えないため、二重敬語には該当せず正しい敬語ということになります。
「ご教示いただけますでしょうか」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
この言いまわしは、ビジネスにおけるメールで知識や手順、方法などを教えてもらえるようにお願いする場面で使用します。
たとえば、見積書の作り方を教えてもらうとか、営業資料を作る際のポイントを聞きたいといった場合です。
「ください」と言い切ると、お願いすることは当然のように聞こえる場合がありますが、「いただけますでしょうか」とすることで、教えることの可否を相手に委ねるような印象を与えますのでこちらの謙虚な気持ちが伝わります。
なお、このフレーズとよく似た言いまわしに「ご教授」があります。
意味合い的には同じですが、教える対象が「ご教示」は「知識、手順、方法」などに対して、「ご教授」は「学問、技術、技能などになります。
「ご教示いただけますでしょうか」を使った例文
このフレーズを使った例文をご紹介します。
・『先方への回答についてご教示いただけますでしょうか』
「ご教示いただけますでしょうか」の類語や言い替え
このフレーズに類似した言葉や言い替えの一例を紹介します。
・『ご教授~』
・『ご指導~』
・『ご指示~』
「ご教授」の意は上述した通りです。
「ご指導」は「知識や技術を習得するために教えること」の意、「ご指示」は「指図すること」の意です。
まとめ
目上の方に教え導びいてもらうことはビジネスの世界では多々ありますので、このフレーズを使うことは多くあります。
相手の状況や目的、内容などに配慮して適切な表現で使えるようにしましょう。