バドミントンのテクニックのひとつに「ドロップ」があります。
習得すると戦術の幅が大きく広がるとされていますが具体的にはどのようなものなのでしょうか。
今回は、バドミントン用語「ドロップ」の意味と関連用語について解説します。
「ドロップ」とは?意味
「ドロップ」とは、「早く打つと見せかけて相手の前にポトリと落とすショット」を指すバドミントン用語です。
「ドロップ」の概要
バドミントンでポイントにつながるショットとはスピードの速さやコントロールだけではありません。
相手の意表を突き思いもよらぬところに打つ心理的要素もポイントを取るための重要な要素のひとつです。
「ドロップ」とはそんな心理的要素でポイントを取るためのショットであり相手の不意をつくトリックショットの一種です。
「ドロップ」の特徴は「スマッシュと似たようなフォームから混ったく異なる軌道のショットを打つ」ところにあります。
バドミントンは上級者になればなるほど予測して動くことが重要になります。
時速300キロを超えると言われるバドミントンのショットは見てから反応するのでは追いつけません。
上級者になると相手の動きや目線からコースやショットの種類を予測し打たれる前に動かないと反応できないほどです。
そのような相手の予測行動を逆手に取ったショットが「ドロップ」です。
「ドロップ」はオーバーヘッドストロークから打ち返すところまではスマッシュとほぼ同じフォームです。
スマッシュが撃つ瞬間に手首を鋭く返して振り抜くのに対し「ドロップ」では打つ瞬間に力を弱め腕の力をシャトルに伝えずゆるくシャトルを打ち出すところが技術的な違いです。
力を抜いて打ち出されたシャトルはゆるやかな弧を描きながらネットと相手プレーヤーの前にポトリと落ちる軌道で飛んでいきます。
スマッシュがくると予測して身構えていた相手プレーヤーはスローなシャトルを見送るだけで予想外の軌道に反応させることなくポイントを奪えます。
「ドロップ」は相手の意表をつく不意打ち攻撃なので見抜かれると簡単に返されて逆にポイントを取られるリスクを伴う諸刃の剣です。
打つ場合はギリギリまでスマッシュを打つと見せかけて完全に相手を騙しておかないと決まりません。
前に落とそうという意識が強くなるとヒジが落ちて打点が下がり気味になりますがフォームが崩れると簡単に見抜かれてしまいます。
撃つ瞬間までどんなショットを打つのかわからないようスマッシュとできるだけ同じフォームで打つのがコツです。
「ドロップ」の言葉の使い方や使われ方
・『ドロップを見事に決める』
・『ドロップに頼りすぎるのは危険だ』
・『相手を後ろに動かしておくとドロップを決めやすい』
・『ダブルスだとドロップの成功率は低くなる』
「ドロップ」の関連語
・カット
「シャトルを斜めに切るように打つスピードを抑えたショット」を意味するバドミントン用語です。
「カット」気味に「ドロップ」を打つと球足の短い鋭く落ちるショットを放てます。
まとめ
「ドロップ」を習得するとバドミントンの戦略が大きく広がります。
上級者なら必ず身につけているテクニックなので練習を重ねて使いこなせるようになりましょう。