ここでは「とんでもございません」の使い方やその際の注意点、言い替え表現などを詳しく見ていきます。
「とんでもございません」とは?
「とんでもございません」は、2つの意味で用いられています。
1つは、そこまででもないと謙遜して使う場合で、例えば、ビジネスシーンで他社から最近のそちらの会社の躍進ぶりはすごいなどと言われた際に、「いえいえ、とんでもございません。
これも皆様のご支援の賜物でございます」のように使うという具合です。
そしてもう1つは、そんなことはないと強めに否定する使い方になり、「そんなことはありません」を丁寧にした形だと考えていいでしょう。
どちらも相手から伝えられた内容を否定しているという点では一緒で、それを角が立たないように行うために使うと考えてよく、口語、文章のどちらでも用いることができますが、口語でその場での返答に使われるシーンが多い表現です。
「とんでもございません」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
実はこの「とんでもございません」という使い方は、日本語として正確ではないとされることがあります。
それは、「とんでもございません」は「とんでもないです」を丁寧にしたものですが、その場合には「とんでもないことです」とするのが正しく、「とんでもございません」とするのは誤りだという言われているからです。
しかし、ビジネスシーンを始めとする様々な場面でこの「とんでもございません」と普通に用いられていることから、その形で使っても特に問題はないと認識されており、厳格な表現が求められる法的な書類などでは別ですが、ビジネス文章でも気にせずに用いることができると考えていいでしょう。
「とんでもございません」を使った例文
・『とんでもございません。そこまでうまくいっている訳ではありませんので、まだまだ予断は許さない状況です』
・『とんでもございません。何方からお聞きになったのか分かりませんが、そのようなことは決してありません』
「とんでもございません」の類語や言い替え
・『めっそうもございません』
このように使っても意味はほとんど一緒で、「とんでもございません」と同じ2つの意味で用いることができます。
そして、市民権を得ている表現ではあるものの、日本語として必ずしも正しい使い方ではないという点も同じで、「めっそうもないことです」とするのが正確な表現になります。
まとめ
「とんでもございません」は、謙遜から用いる場合、及び強めの否定といった2つの使い方のある表現です。
正確な用い方ではないものの、特に問題はないと認識されており、口語、文章のどちらでも使うことができます。