バドミントンのテクニックのひとつに「シャセ」があります。
上級プレイヤーなら使いこなして当たり前とされるテクニックですがどのようなものなのでしょうか。
今回は、バドミントン用語「シャセ」の意味と関連用語について解説します。
「シャセ」とは?意味
「シャセ」とは、「利き足を進行方向に向けて移動するステップワーク」を意味するバドミントン用語です。
「シャセ」の概要
コート内を縦横無尽に移動してシャトルを追いかけるバドミントンにおいて体を動かして異動させるステップワークは重要なテクニックです。
素早く移動することでコートカバー率は上がりシャトルのリターン率向上につながります。
どんなに素晴らしいショットテクニックを身につけていてもシャトルに追いつけなければまともなプレーは出来ません。
ステップワークはバドミントンの試合を支える欠かせないテクニックであり足さばきの質次第で勝負の流れは大きく変わります。
バドミントンのステップワークは足の位置や移動方向によって幾つかに分類されます。
ステップワークの中でも「両足を前後に開き交差させることなく移動するステップ」を「シャセ」といいます。
「シャセ」はフェンシングの動きをイメージするとわかりやすいのですが、前側の足を後ろ足が追いかける形で移動するのが特徴です。
前に出した利き足は移動中常に前に位置しており後ろ足が追い越すことはありません。
前足を一歩踏み出したら後ろ足も追いかけるように一歩踏み出して前方に移動します。
「シャセ」は瞬間的なスピードに優れるステップでありドロップで前に落ちそうなシャトルを追うときなどとっさの反応が必要な場面で強みを発揮します。
大きく踏み出せばそれなりに距離も稼げるので前方のコートカバー範囲を大きく広げるためには欠かせないテクニックです。
「シャセ」は前に置く利き足はつま先を進行方向に向けますが後ろ足は前足に対して90度、つまり横向きで構えます。
後ろ足は体を押し出す発射台として地面を強く踏みしめ、前足は進行方向と距離をコントロールするイメージで足をさばきます。
「シャセ」のデメリットは「後退には不向きなこと」と「体が沈みやすく高い軌道に対応しづらいこと」です。
「シャセ」でスムーズに後退するには高いテクニックが必要で初心者は足がもつれて体勢を崩しがちです。
前方移動のときも体全体が沈み込む形になるので高い軌道のシャトルに対応するには苦しい姿勢を強いられます。
「シャセ」の言葉の使い方や使われ方
・『シャセで素早く移動する』
・『慣れるまではシャセのほうが移動しにくく感じられる』
・『ドロップは者背で拾われてしまうので使用を控える』
・『見た目以上に者背は体力を消耗するステップだ』
「シャセ」の関連語
・ビハインドクロス
「足を前後に開いて交差させずに移動するステップ」を意味するバドミントン用語です。
「シャセ」の別名で同じステップを指します。
・サイドステップ
「開いた足の方向に移動するステップ」を意味するバドミントン用語です。
「シャセ」が前後移動用のステップであるのに対し、こちらは左右移動用のステップです。
まとめ
「シャセ」が使いこなせるようになるとコートさばきが格段に上達します。
前方にポトリと落ちるドロップ対策には必須のテクニックなので練習を重ねて身につけましょう。