ここでは「ご用心ください」の使い方やその際の注意点、言い替え表現などを詳しく見ていきます。
「ご用心ください」とは?
「ご用心ください」は、注意してくださいという意味で使われる表現になります。
その「注意」の別の言い方だと考えることができますが、こちらの方が向いている対象というものがあり、すべての場合の言い替えとして適している訳ではありません。
例えば、滑りやすいなどの理由から「足下に注意してください」と使う場合にこちらの表現にし、「足下にご用心ください」とすると、少し仰々しく聞こえてしまいます。
逆に、「風邪などひかれませんようご用心ください」を「風邪などひかれませんよう注意してください(ご注意ください)」とすると、少し変に聞こえてしまいます。
このように、使う対象によってどちらの方が適しているかが変わるため、どちらかだけで済むという性質ではなく、特にビジネスシーンでは両方とも適した場面で使えるようにしておく必要があります。
「ご用心ください」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
この「ご用心ください」は、あまり直接的ではない注意して欲しい対象に使われます。
先の風邪の例もそのうちの1つで、注意は注意でも、是非心に留めおきくださいといったニュアンスだと考えると分かりやすいでしょう。
よって、「ケアレスミスに注意してください」、「出会いがしらの衝突には注意してください」などと、それ自体が直接危ないと思える対象に使う場合にはこの「用心」とはあまり用いず、上のそれぞれの「注意」としている方が向いています。
口語、文章のどちらでも使うことができ、手紙を出し合う仲で前述のように「風邪などひかれませんよう~」などと定型的な形で用いられることも多い表現です。
「ご用心ください」を使った例文
・『空気が乾燥しておりますので、就寝前に火の元には十分にご用心ください』
・『怪しげな勧誘にはどんな危険があるか分からないため、くれぐれもご用心ください』
「ご用心ください」の類語や言い替え
・『お気をつけください』
こちらも「用心」と同様に、何かに注意して欲しいという意味になります。
そのどちらを使う場合でもこれに言い替えられるという特徴があるため、一番使いやすい表現です。
逆に、このように使う中から「注意」と言い替えられる、「用心」と言い替えられるものに分かれると考えて構いません。
まとめ
「ご用心ください」は、注意して欲しい対象と共に用いる表現です。
「注意」と使える全てのケースの言い替えにはならないものの、こちらの方が向いている対象に「注意」とはあまり使わないものなので、その使い分けが必要になります。
どちらが向いているか難しいと思った時には、類語として挙げた「お気をつけください」としておけば問題ありません。