ここでは「拝察申し上げます」の使い方やその際の注意点、言い替え表現などを詳しく見ていきます。
「拝察申し上げます」とは?
「拝察申し上げます」は、相手がそのように考えている、思っているものと推察しましたといった使い方になる表現です。
この「拝察」は「推察」の謙譲表現となるため、相手は目上の人になり、主にその相手に対する思いやりから用いる表現です。
例えば、相手が何かの悲しみを抱えた状況において、「お気持ちのほど、拝察申し上げます」と使ったとすると、その相手が悲しんでいることをこちらも十分に分かっていますといった解釈になります。
このような使い方をする表現なので、実際に使うことができるシチュエーションが限られており、思いやりから使うことになることからも、先の例のように、少なくともその相手が喜んではいない状況が多くなります。
口語でも使われることはあまりなく、ほとんどの場合で文章で使われている表現です。
「拝察申し上げます」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
この「拝察申し上げます」は、そのように思われますといった解釈で用いられることもあります。
それは、前述のように「拝察」が「推察」の謙譲表現になるためで、「その価格で入札すれば問題はないかと拝察申し上げます」のような用い方がそれに当たります。
使い方として間違っている訳ではありませんが、この「拝察申し上げます」という形は相手への思いやりの表現となる性質から、あまり向いている使い方とは言えず、無理に「拝察」とは使わず「推察申し上げます」とした方がいいでしょう。
よって、「拝察申し上げます」と使う場合には、その気持ちはよく分かります、お心お察ししますといったニュアンスになる考えておくとよく、そのような場面となると、やはりその相手にとても喜べないことが起こったようなシチュエーションに限定されて使われると考えて構いません。
「拝察申し上げます」を使った例文
・『そのようなことになっているとは思わず、お気持ち拝察申し上げます』
・『この度のこと、ご心中拝察申し上げます。
どうぞお気を落とされませんように』
「拝察申し上げます」の類語や言い替え
・『ご推測申し上げます』
この表現は、そう思っておりますといった解釈になり、比較的広く使うことができる表現です。
使う相手が目上の人になる点は一緒で、「お元気で過ごされていることとご推測申し上げます」のような使い方をしても問題なく、「お嘆きのほどご推測申し上げます」といったように「拝察申し上げます」の言い替えとしても用いることができます。
まとめ
「拝察申し上げます」は、主として相手にあまりよくないことが起こった場合に、その気持ちに寄り添うために使われる表現です。
謙譲表現になるため、誰に対して使っても失礼になることはなく、その気持ちお察ししますといった解釈になると覚えておけばいいでしょう。